高額医療と負担のあり方

今回は10月9日、日本経済新聞より記事を抜粋・引用させていただきお送りしたいと思います。

高度医療と負担のあり方
-順天堂医院院長 天野 篤氏-

-まず高機能な医療というのは高価格である。
海外ではお金を出せば高度な医療を受けられるというのは一つの社会通念となっている。一定の条件を満たした人に権利を与えるということだ。個別医療、特別な医療を受けるのは特別なお金を払った人だけ。逆に言えば裕福でない人もお金をためれば、高機能な良い医療を受けられるという考えが一般的だ。
海外での歯科治療は高額なので口腔ケアを念入りにしているという話は耳にしたことがあるかと思います。
どこの国に住んでいるのか、保険を使える病院なのかによっても金額は様々ですが保険の使えない個人病院で虫歯の治療でウン十万円かかったという話も・・・

-日本という国は、医療は保険で安く手に入るという考え方が社会通念化している。お金があろうがなかろうが、保険料を払っているので最高の医療が欲しいというのが一般人のニーズだ。
-一方で医師側からみると日本の医療保険のレベルで世界のトップの医療レベルを提供することは本来は難しいと思っている。つまりそういう医療を日本で提供している。
!??
これは驚愕です・・・

 

国の医療費負担はかなり大きいです。
世界トップレベルの医療技術として手術支援ロボット「ダヴィンチ」があります。
そのダヴィンチによる手術が一部保険適用となりました。
(前立腺がんによる前立腺摘出、腎臓がんによる腎部切除)
ダヴィンチの導入にあたっての費用は2~3億円(もしくはそれ以上とも)、使用される医療器具も高額です。
また、以前は数千万円かかっていた手術費用も安くなってきたとはいえ保険適用外で数百万円かかるものもあります。

国民健康保険や健康保険などの加入者が保険料を出し合い、病気やけがの場合に安心して医療が受けられるようにする相互扶助の精神に基づき、私たちが払っている保険料から誰かが通院や入院、手術を受けた際の7割の医療費部分が捻出されているわけですが、保険適用で上記のような高額となる手術を受けられる種類が増えるとその分だけ毎月支払っている保険料から使われる医療費が多くなっていく。
という流れはみなさんも想像できるかと思います。

大動脈弁狭症(おおまかに言うと心臓から全身に血液を送り出す出口の弁の開閉が制限され狭くなっている状態)の治療法として《TAVI-タヴィ-》が登場し、胸を大きく切開せず身体的負担の少ない手術が登場しました。
日本でもTAVIを希望する患者が増えており、医師としても「この術式で手術を執り行う医師は名手」という錯覚に陥ってしまっている方も多いということですが…

このTAVIという術式、欧州では使用の見直しがされています。なぜかというと、年間でかかる医療コストが心臓移植より高いからです。国の負担が大きいので見直されているのです。

わが国日本の財政が厳しいことはご存知かと思います。
保険適用の枠が広がり、
ますます国の医療費負担が増え、
どんどん逼迫し、
少子高齢化の後押しもありまかないきれず、
国民の保険料負担が今後もっと増えていく・・・
といった事態を迎えるかもしれません。

今回参考とさせていただいている記事の筆者天野氏は最後の締めくくりとして
皆保険でカバーできる範囲はある程度限定されるべき
もしくは支払った保険料に応じてA・B・C・Dなどのランク分けをし、カバーされる範囲を変えよう
といった発言をしています。

インターネットの検索サイトで【皆保険】と入力すると検索上位に【破綻】と出てきます。
多くの人が当たり前としてきた皆保険がなくなってしまうかもしれない。なくなってしまったらどうなるのだろう。
そういう危機感から検索している方が多いのだと思います。

国民皆保険制度は優れた制度ではありますが、世界の医療機関で開発されたトップの医療技術を皆保険で補っていくことに限界が近づいていると感じませんか?

ご自身、そしてご家族の医療のこと、保険のことを考えるきっかけとなっていただければ嬉しいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください